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「ゾーンの後の無力感」を見つめる夕暮れ

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2025.04.07

人生には、「怒涛の一日」と呼びたくなるような日が、時折やってきます。今日がまさに、そんな一日でした。

最近は、少しでも余裕をもって仕事に向き合いたいと思い、スケジュールにもなるべくゆとりをもたせるようにしているのですが、今日は朝から予想外の予定がいくつも舞い込みました。気づけば日が傾き、関門海峡の向こうに沈む夕陽を眺めながら、このブログを書いています。

人間って、集中しているときほど、自分が集中していることに気づかないものなんですね。それに気づく間もなく、没頭していた時間がふと途切れたとき、何とも言えない脱力感に襲われます。いわゆる“ゾーン”に入っていたのでしょう。けれど、そのゾーンから抜けた瞬間というのは、実は一番きついものです。今がまさに、その状態です。

やらなければいけないことは、まだまだ山積みです。しかし、頭も身体もすっかり動かなくなってしまいました。昔であれば、こういう時に無理をしてでも深夜まで作業を続けていたかもしれません。でも、そういうときに限って、翌日以降のパフォーマンスに大きく差が出てしまうんですよね。

特に弁護士の仕事は、集中力が落ちた状態で続けると、クオリティに如実に表れてしまいます。ただ「終わらせる」ことが目的化してしまい、自分の納得できる水準に届かない。僕にとって、それはどうにも耐えがたいことなんです。

若い頃は、たくさんの案件を抱えていること自体に充実感を覚えたりもしました。でも今は、限られた案件に集中し、そのクオリティを最大限に高めていくスタイルが、自分に合っていると感じています。売上や数字の面では効率が悪いかもしれませんが、自分が納得できる仕事をしたいという思いのほうが、僕にとってはずっと大切なのです。

とはいえ、それは僕が万能ではないからです。むしろ、そうでない自分をちゃんと理解しているつもりです。能力の限界を冷静に見つめられることは、他人に優しくあるためにも、欠かせない視点ではないかと思います。自分を過大評価している人ほど、他人に対して厳しくなりがちです。それって、やっぱり周囲にとっては迷惑でしかありません。

だからこそ、クライアントに対しても、正直に「この案件は自分には難しい」と伝えることもあります。報酬をいただく以上、自分が納得できないレベルのサービスは提供したくない。それは、小さな事務所であればあるほど、大切にすべき姿勢だと思っています。信頼というのは、ほんの些細なほころびから崩れていくものですから。

今日も、そんな自制心の大切さを改めて感じた一日でした。明日からまた、気持ちを切り替えて、一つひとつ丁寧に向き合っていきたいと思います。

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