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ハラスメント

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なぜ悪質クレーマーは同じことを言い続けるのか?

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2017.02.15

「誠意が見えない」
「何も分かっていない」

悪質クレーマーには、同じことを言い続けるという特徴があります。
何度も同じ言葉を投げ掛けられて、あなたの従業員は疲れ切っているはずです。

なぜ、何回説明しても理解してもらえないのでしょうか?
その理由は簡単で、悪質クレーマーはそもそも理解する意思がないからです。まるで壁にボールを投げ続けるようなものなのです。

悪質クレーマーは、事実をはっきりさせないまま要求をしてきます。具体的にすると、それが不当要求であることが明確になってしまうから。彼らは事実を確認して特定することを嫌う傾向があります。

クレーム対応の鉄則は、客観的な証拠に基づく事実の確認です。これができないまま要求に応じるようなことがあってはなりません。そのため、相手が事実の確認に協力しない場合には、要求に応じる必要はありません。

悪質クレーマーは、事実をあいまいにさせておきたいがためにあえて同じことを繰り返して事実確認から視線を離させようとするわけです。客観的事実から離れた空中戦に持ち込み、声高に主張し続ければ相手が折れてくると考えています。「お客だからむげにはしないはず」と高をくくっている可能性があります。

「訴えるぞ」と口で言っても実際に訴えることなどあまりありません。そもそも自分の要求が不当であることを自覚しているため、裁判に持ち込めば不利と分かっているからです。

逆に、会社側から裁判に持ち込むのも有効な方法の一つです。当事務所でも悪質クレーマーに対しては、こちらから裁判に持ち込むこともあります。そうなれば後は粛々と手続きを進めるだけ。あなたも安心して本来の仕事に集中することができるようになります。

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