
「月曜日の朝は、いつもしびれる」
弁護士:島田 直行
投稿日:2025.03.31
月曜日というのは、どこの会社でも少し身構える一日かもしれません。法律事務所でも、それは同じです。
できれば朝から「よし、今週も頑張ろう!」という前向きな気持ちでスタートしたいものですが、なかなかそうはいきません。というのも、事件というものは生き物のようなもので、常に動いているからです。平日であれば、その動きに即応することができますが、土日にはどうしても制約があります。
そのため、週末にトラブルが発生すると、週明けの月曜日にはその反動のように、連絡が怒涛のように流れ込んできます。できるだけ月曜日には相談の予定を入れないようにしているのですが、それでもやはり予想を上回る事態が立て続けに起こることもあります。
若いころは、なんとか気力や体力で乗り切っていたように思います。しかし、年齢を重ねると、そうした「露払い」や「交通整理」が次第にこたえてくるようになりました。このままではいけないな、ということを最近しみじみと感じるようになっています。
事件の対応は、戦略が必要な仕事です。しかし、それがマニュアル通りに進むことはまずありません。なぜなら、その背景には「人」がいるからです。人間の価値観や考え方は時間とともに変わるものであり、一つのイメージに固定してしまうと、かえって本質を見失ってしまうことがあります。
私たちはつい、「この人はこういう人だ」と決めつけてしまいがちですが、実際の人間はそんなに単純ではありません。一つの側面だけを見て全体を判断すると、誤解を生むことも少なくありません。しかも、その「一面」さえ、時間の流れとともに移り変わっていくのです。
だからこそ、事件に向き合う際には、相手の人間性の変化や多面性を踏まえた視点が不可欠です。経験を積むというのは、そうした“人の流動性”を受け止めながら、自分の戦略にどう組み込んでいくかということなのだと思います。
教科書通りに進めば、誰も苦労しません。でも、現実というのは理論通りに動くわけではない。その狭間でどうやって帳尻を合わせていくのか——そこにプロとしてのスキルが問われる場面があると思います。
そして、そのためには「考える時間」がどうしても必要です。事件をただ多く受ければ、それなりに売り上げは上がるかもしれません。しかし、それでは一つひとつの事件を丁寧に扱うことができなくなってしまいます。私の目指す仕事は、そういうものではありません。
短期的な成果を追うのではなく、長期的に信頼関係を築いていく。限られたお客さまとじっくり向き合いながら、よりよい解決を目指す——そのためにも、月曜日には少し余裕を持って構えるようにしています。
そうして気づけば、もう夜。この記事を書いている今も、すっかり外は暗くなってしまいました。まあ、こんな一日も、悪くはないのかもしれません。
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