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ハラスメント

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クレーマーから「なら弁護士がカネを払ってくれるのか」とすごまれた話

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2019.06.12

クレーマー対応をサービスのひとつとしてかがげるといろんなクレームを受けることになる。この間には強烈なキャラの人から「なら弁護士がカネを払ってくれるのか」と電話越しにどなられて。はぁ。そんなときの対応についてまとめてみよう。「どんなときなんだよ!」というツッコミなしで。

誰だってクレーマー対応が嫌に決まっている

クレーマー対応をする弁護士なんておそらく少数派。めんどくさいしこわいし。よく弁護士だったら「どんな輩にも毅然と対応」とイメージするかもしれない。もちろん「毅然と対応」は仕事的にしないといけないが内心的には辛いものがある。「なんでこんな仕事を選んでしまった。もっとスマートに会社法とかやりたかった」と感じながら罵声をだしている相手に対峙することになる。

クレーマーのなかには弁護士だろうがなんだろうが関係なく大声だす人がいる。普通に暮らしてきていきなり見も知らない人から大声だされることなんてないだろ。それがあるのが我が事務所だ。苦笑 もうちょっとビジネスモデルを考えておいた方がよかったかもしれない。でもみんな苦しんでいるからやるしかないのが現状だ。

弁護士にとってもクレーマー対応なんていやなものだ。飄々としている僕ですら面倒なもの。一般の担当者の方にとってはなおさら負担が大きいだろう。だからこそ言いたい「クレーマー対応には肩の力を抜いて」と。まじめに対応するほどに負担が重くて倒れてしまうから。

いくら支払ってくれるのか、この野郎

ある若い女性が軽い事故を起こしてしまった。被害者とされる相手は中年男性だったがなかなかすごい人だった。現場で怒鳴り散らすし、電話を知るなりにやみくもにかけてくる。「保険会社からでなかったから、自宅に行くからな」みたいなことも言われていた。女性と家族は完全に怯えていた。自分に非があるのために完全に飲み込まれてしまって。

本人や家族は不安と電話で夜も眠れなかったそうだ。誰に相談してもどうしていいのかわからない。そこで人から聞いたそうだ「あの人のところ行ってみたら。なんとかするよ」と。そこで藁をもつかむ思いで事務所に来所されたわけだ。おそらくさっそうとスーツを着た弁護士の登場をイメージしていたようだがでてきたのは万年筆のインクがこぼれてシャツに紺色のシミをつけた弁護士だった。気まずい雰囲気をなごますためにむりに笑顔を作ったがかえって不安をあおってしまった。人間無理なことはしてはいけない。

事情を聞くとあまりにもかわいそうだった。そこで相手に電話をして不当な要求をやめるように伝えることにした。するといきなり「なら弁護士さんが払ってくれるだろうな。いくら支払ってくれるのか、この野郎」と。おいおい。

なんでも許されるわけではない

こういう人とやってはいけないのが議論。結論だけ「払うべき根拠がないので支払いません」伝えるのがポイント。いくら理由を述べても相手として「そうか。自分が間違っていた」という感動的な結末には至らない。むしろ理由を述べるほどにあげ足をとってくる。だから回答はできるだけ短く。

被害者の方の被害を賠償することはあたりまえのこと。ただ被害者だからと言ってあらゆることが許されるわけではない。「なぜこちらがあなたの要求のすべてに言われるまま応じる必要があるのでしょうか」と落ち着いて質問をしてみた。もちろん回答は「俺は被害者だぞ。どれだけ大きな事故だったかお前は見ていたのか」と。

こういうときにはどうするか。「事故の状況について認識の相違がありますね。あなたとして自分の主張が妥当だと思うのであれば訴訟をしていただいてもかまいません。冷静に話ができないのであれば交渉をする意味がないでしょう。交渉はあくまで当事者の歩み寄りです。御自分の意見に固執するのであれば交渉に応じることができないのと同じことではないでしょうか」と回答しました。これで交渉を打ち止めした。打ち止めにしたことで相手もあわててこちらの話を聞きいるようになった。こういった流れを変えるフレーズというものがある。

相手が興奮しているときにこそあえてゆっくり落ち着いて淡々と回答するだけだ。弁護士だからといってやみくもに論破しても意味がない。

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