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ハラスメント

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クレーマー対応は、クレーマーだけが問題ではない

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2019.10.03

 クレーマー対応は、クレーマーだけを対応すればいいものとは限りません。実際には信頼していたはずの第三者からもいわれなき批判を受けることもあります。

 典型的なことがフランチャイズ契約における本部からの指導です。現場の担当者は、クレーマーからのいわれなき批判によって疲弊してしまいます。ですがクレーマーから連絡のあった本部からは、「お客様だからことを荒立てずにうまく終わらせてください」というなんとも曖昧で意味のないアドバイスばかりされることがあります。「本部は助けてくれる立場ではないのか」と思わず泣きそうになるときもあります。

 こういった信頼していた者からの批判は相当のストレスになります。

 本部としては、SNSなどで拡散され自社のブランディングに傷がつくことを何よりもおそれます。ですから現場が弁護士に相談するなど口にすると止めようとしてくることがあります。ある事案では「弁護士になんて相談するとかえって相手の機嫌を損ねるので絶対にしないでください。ひたすら謝罪と耐えてください」と言われた方もいらっしゃいました。こんなことをしていたらいかなる批判もただ耐え忍ぶだけになってしまいメンタルがもたないです。

 現場の人は、クレーマーとの関係を断ちたいと願いつつ本部から拒否されるようなものです。担当者は、クレーマーと本部の板挟みで苦しむことになることです。

 本部の担当者は、たいていの場合に電話かメールでしか指示をしてきません。現場に立ち会って具体的にサポートしてくれるようなこともあまりありません。これがさらに担当者の不安と憤りにつながります。「だったらどうしたら事態を解決できるのか。その具体的方法を教えてほしい」ということになります。

 現場の担当者としては、本部の意向も大事かもしれませんがやはり最後に自分を守るのは自分しかいないと自覚するべきです。そして必要であれば弁護士に相談するべきでしょう。それで本部との関係が悪化するようであれば、そのようなフォローしかしてくれないフランチャイズ契約を本当にこれからも維持していくべきか見直すことも考えるべきでしょう。

 逆に本部としては現場のつらさをやはり理解するべきです。会社の売り上げも大事でしょうが現場が疲弊すれば良好なサービスも提供することができません。長期的に見れば企業全体の推進力の低下にもつながります。

 「ひたすら謝罪」というのは何らの解決になっていないことは理解してください。

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