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新たな旅立ちの時──不安と期待のはざまで

島田 直行 弁護士:島田 直行 投稿日:2025.03.16

この時期は、新たな旅立ちの季節ですね。 今年も、多くの方から新たな一歩についてのお話を伺いました。皆さんが新天地で頑張っていかれることを願っています。

私自身の経験を振り返ると、初めて大学進学で親元を離れた日のことを今でも鮮明に覚えています。一人暮らしには漠然とした憧れを持っていましたが、新幹線に乗り、見慣れた風景が次第になくなっていくにつれ、不安と期待が入り混じった不思議な感覚になりました。どちらかといえば、期待のほうが大きかったでしょう。どんなことを学べるのか、どんな人と出会うのか、自分の人生をどう選択していくのか──そんな思いを抱えながら、新幹線の中で落ち着かない時間を過ごしたことを覚えています。

しかし、現実に直面したのは、アパートに入って初めての夜のことでした。食材も何もなく、近くのラーメン屋に入りました。メニューを見て、そこに書かれていた「数百円」の値段を見た瞬間、一人暮らしを実感した気がしました。それまでの学生生活でもラーメンを食べることはありましたが、お小遣いの範囲での話でした。しかし、これからは自分でやりくりしながら生活しなければならない。数百円の価値が、それまでとはまったく違うものに感じられました。

一人暮らしをするということは、生活のすべてを自分で管理するということです。食費、生活費、日用品の購入──すべてが自分の手元の現金と相談しながらの生活になります。限られたお金の中でやりくりすること、必要なものと不要なものを見極めること。こうした経験を通じて、生活するにはコストがかかるという当たり前のことを、身をもって学びました。

実際に一人暮らしを始めてみると、最初は右も左も分からないことばかりでした。近所を自転車で回ろうと思っていたのに、それどころではなく、石鹸や生活用品を買いそろえているうちに、あっという間に1日が終わってしまいました。気がつけば入学式が始まり、新生活が本格的に動き出しました。

そんな慌ただしい日々の中で、忘れられないのが、初めて京都の桜を見た時のことです。特に「哲学の道」を訪れた時の光景は今でも鮮明に焼き付いています。まさに桜吹雪が舞い、幻想的な風景が広がっていました。「これがテレビで見ていた世界なんだ」と感動したことを覚えています。今では観光客が多く、ゆっくり楽しむのは難しいかもしれませんが、当時は早朝や夕方なら自転車で静かに桜を眺めることができました。青春時代の大切な思い出のひとつです。

新しい環境に入ると、不安はつきものです。しかし、不安の中にこそ、新たな発見や喜びがあります。そして、それは鮮明な記憶となり、人生の大切な一ページになっていきます。

皆さんも、ぜひこれまでの人生を振り返り、新たな一歩を踏み出した時のことを思い出してみてください。その記憶は、きっと優しく心に残っているはずです。

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